彼女は何も変わっていなかった 8回目
ファイナルシーズン
・・・さかのぼる事”6日”
3月10日の出来事
彼女からの連絡は一週間前にあった。
風邪をひいてしまったとの事。
しかし、その後連絡が無い。
この三カ月間は相変わらず機械的な(ロボットの様な)連絡のみ。
彼女自身が何をしているか、一切聞かされていない。
私が日々の出来事を10個書いても彼女は0個だ。
私は写真を沢山送ったが、彼女は風景の写真を3ヵ月で3枚送っただけ。
私は毎日途方に暮れていた。
そして、かなりイライラしていた。
その理由は、彼女の来日の日程が今現在でも解らないからだ。
その事1ヵ月前に私は聞いたが回答は無かった。
ハーモニーにもヒアリングを依頼したが、お手上げの状態であった。
昨年12月に渡航した際は「3月25日頃」とiPhoneのカレンダーでお互い確認をした。
その日まで、残り10日。
チケットの用意もしていない。
本来であれば、一ヶ月前からチャット等でカップルは盛り上がる。
私は以前交際した女性とは1ヶ月前から毎日チャットで入念な打ち合わせをした。
それは日程であったり、どこに行くか?など。
それが恋愛の楽しさではないだろうか?
また、送金問題もあった。
ウクライナの情勢は刻々変化している。
ドル紙幣を銀行から引き出す制限も先日から始まった。
私は、3月10日までに連絡が無い場合は行動に出る事を決めていた。
そして、彼女にメッセージを送った。
LINEのでメッセージは一度送ったら消すことが出来ない。
あなたが、4月以降に来るのであれば結婚は出来ない。
私達は3月31日までを婚約としましょう。
それは”こちらからの別れ”を示唆する内容だった。
女性として男性から断られる事は私は好まない。
それは女性にとって大変失礼な事だと思う。
しかし、この選択しか残ってはいなかった。
3月15日の出来事
ようやく彼女から連絡があった。
「ごめんね。私は風邪だった。
それと渡航の準備が終わったから、水曜日までにお金を振り込んでください。
私はもうすぐあなた会いに行きます。
私はあなたと会いたい。」
深い愛情のメッセージと共にそれは書かれていた。
準備が進んでいたようだ。
私は思ったのだが、昨年から彼女に送金をしたお金だけでは足りなかったのだろう。
それでも足りない分は私が補填をする予定だ。
なぜなら、訪日観光を日本の旅行会社が彼女の身元保証人となってくれるらしい。
その為にはチケットが必要。
チケットは専用のWEBサイトから購入する。
その説明を受け私はひとまず落ち着いた。
そして、今日3月16日
彼女から連絡が来た。
急遽チケットを購入する事になった。
その時まで日程が解らなかったが、ようやくそれが解った。
希望するチケットのサンプルを見せてくれた。
彼女からは日程を聞いていないが、この日だろうとは理解した。
彼女はこれで日程を私に伝えたつもりらしい。
早速、チケットを専用サイトから購入し彼女にチェックをさせた。
「OK!Thank you!」
彼女からは、深い愛情のメッセージと合わせOKとの事。
これで一安心であった。
私は彼女が来る準備を3か月前から行っていたのでようやくそれが実る事を彼女に伝えた。
彼女が日本に来る!
私達は喜んだ。
後はその日を待つだけだ!
・・・
私達は婚約中だ。
私は彼女に一度結婚を断った。
それは今までをリセットする事。
私は勇気をもってそれを伝えた。
私は行動で示した。
だから、彼女に伝えられた。
しかし、ここまでやる必要はそもそもあるのか!?
他の男性なら、この彼女はとても簡単だと思うに違いない。
だって、何も連絡が無いので、何もしなくて良いから。
毎日連絡もない。
面倒くさく無いし、お金もかからない。
渡航もしなくていい。
素晴らしい!苦労もトラブルもない。
楽が一番だと思う。
しかし、私は知っている。
彼女が何も言わないというのは、違う意味だ。
「 あなたが気が付いて 」
「 私の好みに 」
「 その為にあなたが行動して 」
「 私を楽しませて 」
そう言う事だ。
男性が何もしなければ、女性は何もしてくれない。
結婚なんかしないだろう。
*次回完結*お読み頂きまして、誠にありがとうございました。
この物語の終わりをもうすぐ迎える。
※この日記は2015年3月16日までに書き溜めた物を掲載しています。