Harmony入会のきっかけ編(家族との別れ20)
前回からの続き
前回は、まだ寒い時期であった。妻の住む町は黒海に面した、ロシア最南端の夏の観光地、「最もいい季節で、思い出を作りたい。」このように思い、8月に再び家族に会いに行く事にした。
持っていくものは、まず、子供たちのおもちゃ、これを大きな旅行カバン一杯に詰め込む、そして、中古のノートパソコン、これは、子供の好きな番組や映画そして、今までたくさん撮り貯めた、家族の思い出の詰まったDVDを家族と一緒に見る為。
そして、妻の気に入っていた人形、色彩の綺麗な人形だったが、子供が壊したので、自分で直した。東京のお台場に展示会場が有り、ギフトショーが開催されている時に気に入ってしまい、後にインターネットで購入した。妻はこのような賑やかな場所がすごく好きだった。
それと、妻がこの家に置いて行った物、アクセサリーや小物など、地震のあと慌てて日本から逃げた状態だったので、ほとんどの物を置いて行ってしまった。 その後、直ぐに服は「着るものが無い」と困っているのでロシアに送った、子供を産む前の服はもうサイズが合わなくなってしまって、着られないからだ。子供を産む前の彼女は相当やせていた、そこから二人も子供を産めばどうしても体系は変わってしまう、服を送った時はまだ日本に戻るつもりであったから、ほかの物は特に送らなかった。
もちろん、できる事ならば、まだ家族を連れ戻したい気持ちはまだある、しかし荷物の中に、これらを入れている。 心の中で、「もう日本に連れ戻すことはできない」ハッキリこう思っている。
これから、どんな思い出を残せるだろう。子供には「これで最後だ」こんなことは言えない、子供がどんな態度でも子供に罪はない。 妻ももう来ないとは決して思っていないであろう。しかし、私は今回で家族が戻ってこなければ、もう行かないつもりである。
そして新しい家族を作る。
次回へ続く。